疲れが溜まっているときにおすすめの元気が出る映画。ミュージカル映画は苦手、という人でも大丈夫です♪
ピッチ・パーフェクトのあらすじ
音楽プロデューサーを目指すベッカは、父親が教授をしているバーデン大学へ進学した。父親は音楽は趣味で仕事にはならないと、ベッカが音楽プロデューサーになることに反対していた。
バーデン大学には、大学アカペラ会で大人気の男子アカペラ部トレブルメーカーズと、女子アカペラ部のバーデン・ベラーズというチームがあったが、ベラーズは、前回の大会で、緊張したオーブリーがパフォーマンス中にステージ上で吐いてしまい、笑いものになっていた。
ベラーズの失敗は大学内でも有名で、オーブリーとクロエはメンバー集めに苦労するが、必死に新入生を勧誘していた。
大学での活動に興味がないベッカは、友人を作ろうともせず、寮の部屋で音楽のリミックスなど音楽制作をし、学内のラジオ局でのアルバイトを始める。ベッカはそこで、ジェシーという明るい男子学生と出会う。
ある日、ベッカは父親から、1年頑張ってそれでも大学に馴染めないのなら、音楽制作の夢を叶えるためのロス行きの資金を出してもいいと言われる。気をよくしたベッカがシャワーを浴びながら鼻歌を歌っていると、それをたまたま聞いたベラーズのクロエからオーディションへの参加を勧められる。
アカペラ部は大学内に4つあり、オーディションに参加したベッカは、自らを太っちょと名乗るファット・エイミーや声が小さすぎるアジア人リリー、奔放なステイシー、レズビアンのシンシアといった個性豊かな新入部員ととも、流されるままにベラーズに加入する。一方ジェシーもベラーズのライバル、男性アカペラグループ、トレブルメーカーズの一員になっていた。
ベラーズでは、新メンバーが入ってからの練習初日に、トレブルメーカーズの男達と関係を持った新メンバーが除名となる。ベラーズのリーダー、オーブリーは、昨年の失敗を繰り返さないために必死で、トレブルメーカーズのメンバーと付き合うことはもちろん、仲良くすることも禁止していた。
オーブリーの選曲はどれも古く時代遅れだったが、メンバー達はリーダーであるオーブリーの言う通りに練習をした。音楽センスには自信のあったベッカは、選曲のし直しや自分の案を提案するが、オーブリーは伝統を守ることに頑なで聞く耳を持たなかった。
学生主催のアカペラストリートファイトへ、打倒トレブルメーカーズを目指し参加したベラーズ。即効でジャンルを選び、アカペラを唄い、相手チームを圧倒させていくというもので、チームワークや歌唱力、選曲などが試される。
ベラーズとトレブルメーカーズは、接戦を繰り広げるが、ベッカの実力を知るジェシーに乗せられ、べッカが全てのチームを巻き込み歌を唄ってしまい、ベラーズは失格となってしまった。結果、優勝はトレブルメーカーズだったが、ベッカは実力を見せつけた。
その後、映画音楽の制作に携わりたいと思っている映画好きのジェシーとも、音楽という共通点で仲良くなっていく。
アカペラの大会に向けて、オーブリーが仕切り練習を続けるベラーズだったが、ソロパートを担当するクロエが声帯炎で高音が出ない、という事態になってしまう。クロエはベッカをソロに推すが、オーブリーは、演目に口を出すベッカを嫌っていて、その提案は受け入れなかった。
そしてアカペラ大会の予選当日。クロエの代わりに、ファット・エイミーがソロを担当し、予選を通過する。トレブルメーカーズも危なげなく余裕で予選を通過する。
ところが予選が終わったあと、はしゃぐトレブルメーカーズと会場にいたOBとの間で、乱闘が発生する。ベッカは喧嘩を止めようとして、会場のガラスを1枚割ってしまう。警察へ連行されたベッカだったが、ジェシーの口添えもあり、すぐに保釈される。しかし、ジェシーはベッカの父親にも連絡をしていて、2人は口論となる。ベッカは父親に叱られ、ロス行きの件もなしと言われてしまう。
準決勝当日。ファット・エイミーの運転するレンタルバスで大会の会場へ向かっていたベアーズ。車内で、ベッカが歌を口ずさんでいると、みんなが合わせ始め、いい雰囲気になってきたところでガス欠になってしまう。そこで仕方なく同じく会場に向かっていたライバルのトレブルメーカーズの車に乗せてもらって会場へ向かった。
準決勝では、上位2組に入れば決勝へ進める。オーブリーは練習通りやれば大丈夫、と言い、パフォーマンスが始まったが、変わり映えしないベラーズの演目に会場の観客は退屈そうだった。そこで、ベッカは勝手にアドリブでコーラスを入れる。
パフォーマンスは観客にウケたがオーブリーは激怒する。メンバーたちはオーブリーに意見することができず、ベッカはオーブリーに追い出される形でベラーズを去ることとなる。さらにその場にいて、ベッカをかばおうとしたジェシーとの関係も悪化してしまう。結局大会もベアーズは負けてしまった。
休みに入り、ベッカはジェシーが絶賛する映画をあらためて観て涙を流す。一方、大会に参加していた1組に不正が発覚し、順位が繰り上がったことで、ベラーズは決勝へ出場できることになった。
連絡を受けたベッカを除くベラーズのメンバーたちは大喜びで集まり、練習を再開するが、ベッカが必要だというクロエやメンバーと、自分の意見を通そうとするオーブリーは喧嘩になる。
映画を観たベッカは自分の態度を見直し、ジェシーへ謝りに向かったが、彼に冷たくあしらわれてしまう。そして父親の元へ行ったベッカは、ベラーズが好きだといい、誰とも関わらず楽な方ばかり選んできた自分を反省する。
オーブリーとメンバーが大喧嘩をしているところへ、ベッカがあらわれ、勝手なことをし、逃げ出したことを謝る。そしてオーブリーが許してくれるなら、ベラーズに戻りたいと言った。
オーブリーも素直に自分の気持ちを話し、そこでお互いのことを知るためにメンバーの告白大会が始まる。その結果チームワークが強まり、ベラーズは生まれ変わり、ベッカが選曲とアレンジを担当することになった。
そしてアカペラ大会決勝。トレブルメーカーズは圧巻のパフォーマンスで決勝に進出する。そして新生ベラーズも、衣装、演目、振付も全てを一新し、会場は大盛り上がりする。
ベラーズは奇跡の優勝を果たし、ジェシーの所属するトレブルメーカーズは負けてしまったが、ベラーズの優勝を心から祝ってくれました。最高の全国大会を終え、ベッカはジェシーとキスをする。
ガールズアカペラ部の青春ムービー
「ピッチ・パーフェクト」(Pitch Perfect)は、2012年にアメリカ合衆国で製作されたミュージカル・コメディ映画です。続編には、メインキャストが全員再集結した「ピッチ・パーフェクト2」「ピッチ・パーフェクト3」があります。
監督は映画初監督のジェイソン・ムーアです。原作はミッキー・ラプキン著「Pitch Perfect: The Quest for Collegiate A Cappella Glory、脚本はケイ・キャノンです。
主役のベッカを演じるのは、2009年公開の「マイレージ、マイライフ」でアカデミー助演女優賞やゴールデングローブ賞助演女優賞などにノミネートされたアメリカの女優、アナ・ケンドリックです。人気シリーズ「トワイライト」ではジェシカ・スタンリー役を演じています。ブロードウェイミュージカルで舞台を踏んだ経験もあり、「イントゥ・ザ・ウッズ」「ラスト5イヤーズ」といったミュージカル映画にも出演しています。
ジェシー役はこの映画で人気になったアメリカの俳優スカイラー・アスティンです。バーデン・ベラーズのリーダー、オーブリーを演じるのは、アメリカの女優アンナ・キャンプです。アンナ・キャンプは、2016年にこの映画で共演したスカイラー・アスティンと結婚しているそうです。
クロエ役はアメリカの女優ブリタニー・スノウです。ブリタニー・スノウは、映画「ヘアスプレー」で、ハリウッド・フィルム・アワードや全米映画俳優組合賞 キャスト賞などの賞をシェアする形で受賞およびノミネートされています。
ファット・エイミー役はオーストラリア出身の女優でコメディアンのレベル・ウィルソンです。レベル・ウィルソンはアメリカで映画やテレビなどで太った体格を生かすキャラクターなどを演じ、活躍しています。他にステイシー役のアレクシス・ナップ、シンシア役のエスター・ディーン、リリー役のハナ・メイ・リーなどが出演しています。
この映画は、2012年にアメリカでわずか335の映画館で限定公開され、3日間で520万ドルを超える興行成績を記録。すぐに全米拡大が決定し、ティーン世代の口コミであっという間に広がり、大ヒット。2015年に日本で公開され、日本でも大ヒットスタートをした話題作です。
仕事や日々の生活に疲れた大人にもおすすめの爽やかな映画
この「ピッチ・パーフェクト」はTVドラマ「クリミナル・マインド」を続けて観ていたときに、このままこのドラマを観続けると、そのうち病んでしまうのでは、となんとなく思い(なんの根拠もありません)、たまには明るく元気が出る作品も観なきゃ、と考えた結果観た映画です。
ミュージカル映画のカテゴリにありましたが、セリフを言いながら突然歌い出す、というような昔ながらのミュージカルではなく、コメディ映画としてとても気軽に楽しめました。青春物語としての爽やかさもあり、仕事に疲れきっている週中、明日から仕事か~という日曜の夜にもおすすめです。
なんといっても、主役のベッカを演じるアナ・ケンドリックがかわいい。ちょっときつそうな顔立ちですが、それがまたこの映画にぴったりで、とても良かったです。他の個性豊かなキャラクターの登場人物も、それぞれの俳優さんにぴったりな役柄で良かったです。
特にハナ・メイ・リーさん演じる極端に声が小さい不思議キャラのリリーには笑わせてもらいました。
あと、クロエ役のブリタニー・スノウは「ヘアスプレー」のアンバー役で出演しているということで、あの映画、面白かったけど忘れかけてるし、ブリタニー・スノウの印象も残ってないので、ついでに「ヘアスプレー」ももう一度観ようと思いました。
ちなみにこの映画でベッカがカップを楽器代わりに演奏し、歌うシーンがありますが、このシーンがとても人気で、アメリカではファン動画が作られるほどだったそうです。私はこのシーン、リズムとカップの音や歌声がいまいちだな~って思ったのですが、音楽通な人が観たら素敵なのでしょうか。
とはいえ、ラストの大会でのパフォーマンスシーンなど、とても楽しそうに歌うバーデン・ベラーズは何度観ても楽しめそうで、安定の青春ガールズ・ムービーという感じで、好印象でした。