
【はじめに】国分太一 会見(2025年11月26日)
2025年11月26日、元TOKIOの国分太一氏が、自身の「コンプライアンス上の問題行為」による番組降板、およびグループ解散・活動休止に関する記者会見を行いました。紺色のスーツに眼鏡姿で登場した氏は、冒頭で当事者、関係者、スポンサー、ファンらに対し「心よりお詫び申し上げます」と謝罪しました。
活動休止から約5か月を経て、公の場に初めて姿を現した氏は、謝罪とともに、降板の根拠が不明確であるとして日本テレビに対し「答え合わせ」を求める姿勢を明確にしました。本記事では、この会見の全容と、降板から日弁連への申し立てに至るまでの経緯、そして今後の焦点について、詳細な分析と要約版の全文を交えて徹底的に解説します。
3. 【5分でわかる】会見の最重要ポイントと「答え合わせ」の核心
会見で語られた主な内容を、重要度の高い順に整理し、箇条書きで分かりやすくまとめます。
3.1. 国分氏が語った「謝罪」と「苦悩」
- 謝罪の対象: 自身の行動で傷つけた可能性のある当事者、番組関係者、スポンサー、そしてファンに心からお詫びを表明。
- 精神状態の告白: 「本当に申し訳ない気持ちで毎日過ごしてきた」「全てを失いました」と述べ、活動休止後の極度の苦悩を吐露。
- 回復までの経緯: 専門家の指導を受けながら1ヶ月近くかけて回復したことを明かす。
3.2. 降板処分の「不服」と日テレとの「対立」
- 核心の要求: 「何がコンプライアンス違反とされたのか答え合わせもできないまま」であるため、協議を通じて処分の根拠を明示するよう日本テレビに強く要求。
- 処分の妥当性: 処分の重さについて自身の立場から言及することはできないとしつつ、弁護士とともに手続きの適正性を問題視。
- 姿勢の表明: 「対立する気持ちは全くありません」とし、説明責任を果たすための協議を求めている。
3.3. TOKIO解散に至るまでの経緯
- 解散の理由: メンバー間で決めていた「誰か1人が欠けたら解散」という約束を尊重し、自身が降板した責任を取った。
- メンバーとの絆: メンバーからは「今の思いをしっかりと伝えてきてください」と温かい言葉をもらい、今も「共に歩んで行きましょう」という絆があることを明かした。
4. 詳細:突然の「降板通告」と会見で明らかになった新事実
トランスクリプトに基づき、聞き取り当日の具体的な状況と、日テレの対応に関する情報を深掘りします。
4.1. 聞き取りから降板決定までの「密室での経緯」
国分氏が日本テレビに呼ばれたのは、当初、番組関係者の異動に伴う「挨拶」のためでした。しかし、その場で事態は一変します。
- 突然の聞き取り開始: 制作局長との会話後、「コンプライアンスについて二つ伺いたい」と告げられ、コンプライアンス担当と弁護士が現れ、予告なく聞き取りが始まりました。
- 降板通告の瞬間: 聞き取り後、役員の方が現れ、その場で降板を告げられました。国分氏は「頭が真っ白になってしまい」謝罪の言葉を述べるのが精一杯だったと証言しています。
- 動揺と緊張: 国分氏が当時の状況を「かなり動揺し、緊張して」「手が震えて何も書けなかった」と表現していることからも、聞き取りが精神的に厳しい状況下で行われたことが伺えます。
4.2. 録音の削除要求と「1人vs複数」の構図
国分氏の証言で、聞き取りの公平性に関わる問題が明らかになりました。
- 録音の削除要求: 状況を受け止めようとスマホの録音機能を使ったところ、その行為を弁護士に見つかり、「プライバシーを守るため」という理由で削除するよう言われ、応じざるを得なかったとのことです。
- 当日の状況: 「コンプライアンスの方、弁護士の方2人、それから執行役員の方で私1人だったような気がする」と述べ、自身が多対一の状況で聞き取りを受け、客観的な証拠を残す手段を奪われたことを示唆しました。
5. 国分氏が求める「答え合わせ」の理由と弁護団の主張
処分発表後も日本テレビ側が具体的な問題行為を非公表としているため、国分氏側は「説明責任が果たされていない」として、日弁連に人権救済の申し立てを行いました。
5.1. 処分内容の不明確さ:コンプラ違反は具体的に何か?
国分氏は心当たりのある行為については伝えているものの、それが「コンプライアンス違反」として処分された具体的な事実(事案の認定)について、日本テレビから説明されていないと訴えています。
- 弁護士の主張: 一般的にハラスメント事案の認定では「相手方がどう受け取っているか」が重要だが、その説明がないため、処分が妥当であったか判断できない状況にある。国分氏の思い当たらない行為が認定されている可能性も否定できない。
5.2. 人権救済の申し立て:手続きの適正性を問う
弁護団は、処分決定に至る手続きの適正性に疑問を呈し、日弁連に第三者としての判断を求めています。
- 問題視する点: 突然の呼び出し、そしてたった1回の聞き取りで降板という重い結論が出されてしまったこと。また、日本テレビ側の「ガバナンス評価委員会」が、国分氏本人に改めて調査(聞き取り)を行っていない点。
- 目的: 手続きの適正性を欠いていたのではないかという疑問を解消し、日本テレビとの公正な協議の場を設けることを目指しています。
6. 活動休止とTOKIO解散の全容
6.1. 「誰か1人が欠けたら解散」の約束と決断の背景
降板処分を受け、国分氏はメンバーに迷惑をかけ続けることを避けたいという思いから、解散を決断しました。
- メンバー間で前々から話していた「誰か1人が欠けたら解散」という約束を尊重。
- 「TOKIOという名前がついていたら、やはり視聴者の皆さんも何か複雑な思いで番組を見てしまうのではないか」という配慮から、自身が抜けることでグループ名を解消することを選択しました。
6.2. メンバーとの直近のやり取りと感謝
会見前日、国分氏はメンバーに会見を行うことを伝えました。
- メンバーからは「今の思いをしっかりと伝えてきてください」という温かい言葉をかけられたとのこと。
- 解散後も、メンバーは番組やスポンサーへの対応に追われる状況にあったが、その中で得た周囲の言葉を国分氏に伝えてくれており、「本当に感謝しかありません」と語りました。
7. 今後の焦点と世論の動向
会見は「謝罪と説明の場」としては機能しましたが、問題の核心は依然として未解明のままです。今後の焦点は、日本テレビと日弁連の動向に移ります。
| 判明していること | 未だ明らかでないこと |
|---|---|
| 日本テレビは「複数のコンプライアンス上の問題行為」を認定し、降板を決定した。 | どの行為が具体的に「問題行為」とされたのか、公には一切説明されていない。 |
| 国分氏自身は謝罪と反省の意を示し、事実確認および“答え合わせ”を要求。 | 当事者、関係者の名前・数、告発内容など、関係者のプライバシーを理由に情報は秘匿されている。 |
| 所属グループは解散し、芸能活動は休止。 | 今後、日弁連による調査結果がどのようになるか、また公表されるかは不透明。 |
今後の焦点
- 日弁連による人権救済の調査結果: 手続きの適正性に関する日弁連の判断。
- 日本テレビの対応の変化: 国分氏の会見を受け、早急に協議に応じる姿勢を見せるか。
- 活動再開の可能性: 国分氏は「今は正直、本当に考えられない状態」としつつ、説明責任を果たした先に復帰の道が見えるのか。
8. 記者会見 質疑応答 ノーカット全文(要約・修正版)
※このセクションは全文トランスクリプトを約3分の2に要約し、内容の太字を解除したものです。重要な発言の流れは維持しています。
【弁護士・小田氏】:ご質問のある方からはご質問を受けたいと思いますが、こちらで説明できる範囲が制限されていることもご理解していただければと思います。
【質疑応答】コンプラ違反の内容と日テレの対応
【記者(東京新聞・川上氏)】:東京新聞の川上と言います。(週刊文春の)『ザ!鉄腕!DASH!!』のスタッフの女性の方に関する問題だということが出ていたのですが、それに関してご説明いただけることはありませんか。
【弁護士・小田氏】:その点に関しては、コンプライアンス違反の内容に関わる問題だと思いますので、日本テレビから制限されておりますので、今の段階では説明は控えさせていただきます。
【記者(社名/氏名不明)】:6月に日テレから番組の打ち合わせということで伺い、聞き取りがあり、その場で降板を伝えられたとのことでした。改めて、その時のお気持ちをご説明ください。
【国分氏】:当初は、制作局長と、プロデューサーが新しく変わりますので、ご挨拶したいです、ということで日本テレビに伺いました。制作局長と会話をした後、コンプライアンスについて二つ伺いたいことがあると言われ、コンプライアンスの方、それから弁護士の方が現れ、突然の聞き取りが始まりました。その聞き取り後、役員の方が来られ、そこで降板を告げられました。
【国分氏】:突然の聞き取りということもあり、かなり動揺し、緊張してとても冷静ではなかった気がしています。スマホの録音機能を回しましたが、弁護士の方に見つかり、削除するように言われました。その後、コンプライアンスの方からメモするように言われましたが、手が震えて何も書けなかったことを覚えています。頭が真っ白になってしまい、「本当に申し訳ございませんでした」。その言葉を言うのが精一杯でした。
【記者(社名/氏名不明)】:降板処分の妥当性について、ご自身納得されているか、不服を申し立てたい気持ちはありますでしょうか。
【国分氏】:今現在、答え合わせができてない状況であります。心当たりあることに関しましてはお詫びしたいと思います。処分の重さに関しましては、私の立場からお答えすることはできないと思っています。
【弁護士・小田氏】:処分に該当する具体的な事実が何かということについて、国分さんは知らされていません。相手方がどう受け取っているかに関する説明をいただけていない状況です。何がコンプライアンス違反と認定されてるのかがよく分からないので、処分が妥当であったかどうかは判断できない状況かなと思っています。
【記者(社名/氏名不明)】:日テレの対応に思うことをお聞かせください。
【国分氏】:ずっとお世話になってきた日本テレビさんにはお詫びを申し上げたい。当事者の方には謝罪をさせていただけるのであればどういう形を取るのがいいのか、本事案に関することの答え合わせ、対外説明ができる説明責任をしっかりできるように協議していきたい。対立する気持ちは全くありません。
【記者(エンカウント・矢野氏)】:自分がやった行為について日本テレビと答え合わせるということを繰り返されていますが、ある程度想像がつくのではないでしょうか。
【弁護士・小田氏】:思い当たる内容のトータルの評価というのは分からないわけです。相手方の事情とか気持ちの認定というのがどういう風にしてるのか分からない。処分該当事実を明示していただきたい。
【記者(社名不明)】:日テレ側は、ガバナンス評価委員会を作って対応を「適切だった」と評価していますが、国分さん自身には聞かなかったことも事実です。これにお考えを教えていただきたいです。
【国分氏】:答え合わせができていない状態ではありました。ガバナンス評価委員会の意見書やコンプライアンス検証、人権救済の文言も読みましたが、自分1人では答え合わせをすることができませんでした。
【弁護士・小田氏】:手続きの適正性が欠けていたんではないかというところがあります。突然呼ばれてその1回だけで結論出されてしまった。第三者の判断を仰ぎたい。
【記者(朝日新聞・松本氏)】:どうして弁護士さんにご相談されると思ったんでしょうか。
【国分氏】:番組降板を告げられ、数日後に全てを失いました。普段の生活も厳しい状態になり、専門家による指導を受けながら回復してきました。心の回復の中で、この事案に関して考えていく上で限界を迎え、知人の紹介で小田先生を紹介していただき相談させていただくに至りました。
【質疑応答】TOKIO解散の背景とメンバーの反応
【記者(社名/氏名不明)】:事務所を通して交渉されなかった理由というのはどうしてでしょうか。
【国分氏】:番組降板を告げられたのは私であり、番組継続する2人に対しましては、株式会社TOKIOとして対応することは2人に迷惑をかける。誰にも迷惑をかけられない状況はどういう形がいいのかということで私個人で小田先生にご相談させていただきました。
【記者(社名不明)】:解散について、どのような話し合いをされたのかお伺いします。
【国分氏】:迷惑をかけ続けている中で3人で前々から話していた「誰か1人が欠けたら解散」という言葉をメンバー3人が思い、このような形になりました。TOKIOという名前を取ることを私は選択しました。
【記者(社名不明)】:お2人の反応というのはお話いただけますか。
【国分氏】:答え合わせができていない状況の説明しかできてないことに私としては本当に申し訳ない気持ちであります。ただ、その中でも解散したけれども「メンバーはメンバーだ、共に歩んで行きましょう」という温かい言葉を頂いてるので、本当に誇りに思います。
【記者(集英社オンライン)】:ご自身が思い当たることは降板に値するようなことだと思われましたか。
【国分氏】:先ほども言いましたが、私の立場からそれをお答えするのは違うと思っております。
【記者(集英社オンライン)】:降板を告げられた時、その場で「それは納得します」というのはご自身がお伝えになったんですか。
【国分氏】:それも先ほども言いましたが、かなり動揺していて、コンプライアンスの方、弁護士の方2人、それから執行役員の方で私1人だったような気がするのですが、そのような状態で突然降板ということで、お詫びした記憶はあります。
【記者(テレビ社名不明)】:城島さん、松岡さんにお話をされたことはあるのか。この直近でお2人と話した時、どういうことを話されたのか。
【国分氏】:メンバーには昨日(会見を)やりますということをお伝えしました。メンバーからは「今の思いをしっかりと伝えてきてください」という温かい言葉をいただきました。2人とも連絡も取ってますが、時間が合う時には会って、これからのこと、これまでのこと、色々話す時間を作ってもらっています。
【記者(社名/氏名不明)】:今後タレント活動っての続けたいという意思はあるんですか。
【国分氏】:今正直、本当に考えられない状態です。順番的には対外的な説明とお詫びをさせていただけてない、スポンサーの皆様を含め、しっかりと説明責任をすることが必要だと思っています。そのためにも、答え合わせをし、どこまで話をできるのかというライン決めを日本テレビさんと協議していきたいと思います。その先に何か考えられる要素が出てくるのかもしれませんが、今現在は何も考えられておりません。
【記者(社名/氏名不明)】:引退っていうのは頭の中によぎりましたか。
【国分氏】:関係者や仲間やメンバーやたくさんの方からご意見をいただきました。当初は引退も考えましたが、それだけではないアイデアをたくさんの方から頂いたので、今は活動休止という形を取らせていただいております。
【記者(毎日新聞)】:ご自身が説明した相手に対して、謝罪の意を伝えたいということはないですか。
【国分氏】:そこを含めて、日本テレビさんとは協議をさせていただきたいということは、当初からずっと言ってることであります。直接的な謝罪がもし無理なのであれば、どのような形でお詫びを申し上げることができるかということも、協議の内容の1つに入っております。
【記者(社名/氏名不明)】:コンプライアンスの研修も受けられた中で、思い当たることはハラスメントに該当すると思いますか。
【国分氏】:それに関しましては、小田先生、それから他の弁護士さんにご意見を伺いました。ハラスメントに該当する行為というようなご意見をいただきましたので、反省を繰り返してるところであります。
【弁護士・小田氏】:日本テレビさんには是非、国分さんの気持ちを汲み取っていただき、早急に協議に応じていただければなという風に切に思っております。
9. 参考資料
- FNNプライムオンライン「元TOKIO国分太一氏 会見“心よりお詫び申し上げます”」 2025年11月26日
- FNNプライムオンライン「何よりも自分自身に対して情けなく悔しい思い」― 国分太一氏 会見」 2025年11月26日
- FNNプライムオンライン「“全てを失いました”涙ながらに語った国分太一氏 会見内容」 2025年11月26日
- FNNプライムオンライン「会見まとめ:コンプラ問題・日テレへの要望・今後について」 2025年11月26日
- FNNプライムオンライン「国分太一さん“人権救済”申し立て」 2025年10月23日











